2005年6月3日〜6日
「マカイバリ茶園の茶葉を使って、世界一の”ダージリン手揉み玉露”を造ってみたい」。そんな茶園主の一言から始まった「ダージリン 玉露プロジェクト」。第1回目の2004年3月は、京都・京田辺に住んでいらっしゃる手揉み玉露名人・山下 壽一氏(やました・としかず)と、3人の茶業関係者の方にマカイバリ茶園にお越しいただき、技術指導をして頂きました。そして第2回目の今回は、茶園主バナジー氏が、山下氏が住んでいらっしゃる京都・京田辺に出向き、技術指導を受けました。
朝10時から始まった手揉み玉露の作業は、メディアの方や、ご近所の方が集まり、にぎやかな雰囲気で始まりました。 露切り→横まくり→玉とき→でんぐり→板ずり→乾燥。7時間に及ぶこれらの行程は、すべて手作業で行われます。立ちづめで行われる手揉み玉露の作業は、まさに茶葉との格闘です。時間とともに少しずつ変化していく茶葉の様子を、目と手の感触で敏感に察知し、適度な力加減で茶葉を揉んでいきます。 できあがった手揉み玉露は緑色に輝き、その味はまったりとしたコク、玉露の特徴であるとろみのある甘い茶葉に仕上がっていました。 |
「品評会で優勝する茶葉を造らなぁあかん」。そう力強くおっしゃった山下氏の言葉が印象的でした。日本で後継者が少なくなってきている手揉み玉露の技術を、マカイバリ茶園で普及させたい。そして世界中に「有機手揉み玉露」を広めて行きたい。バナジー氏の夢はまだ始まったばかりです。山下氏が納得して下さる手揉み玉露を造るまでには、まだ何年もの歳月が必要でしょう。 「僕は絶対に諦めたくないんだ」。京都での最終日、バナジー氏は、前夜寝ずにメモしたことを、山下氏に質問しました。バナジー氏は茶園に戻った後、コミュニティーの人々に今回習得した技術を伝え、次回再び山下氏にお会いできる時までに、少しでも技術を上達させることを約束しました。 |
これからも「ダージリン 玉露プロジェクト」は、山下氏、舞妓の茶本舗の皆様、そして多くの方のお力をお借りしながら、末永く続けて参りたいと考えております。
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